« 白兎海岸清掃 「白兎あすなろ」職員皆様 | トップページ | 雨の白兎海岸に咲く橙色の花 »

2014年7月 2日 (水)

白兎神社のガマ

1700
今日も暑い一日でした。鳥取市の最高気温は31.4℃となりました。

白兎神社の参道に展示している蒲(ガマ)の穂が付き始めました。

1303_2
古事記の中で、大国主命の国造りで登場する「稲羽之素兎」では、蒲(ガマ)が大変貴重な役割をします。

~古事記より~

因幡(鳥取県東部)気多岬(当地白兎と云われる)にて、毛をむしられて、皮膚が真っ赤になった兎が横たわっていました。

哀れな兎に、八十神(大国主命の兄神達)は「海水を浴びて風に当たってから、山の峰の上で休みなさい」と云われました。

1701
兎は教えのとおりにしたのですが、その身は引き裂かれ、皮膚はヒビだらけになり痛みに苦しんでいました。

そこに大国主命が通りかかり、兎から理由を聞くと(和邇をだましたこと、八十神に教えてもらったこと)、大国主命は苦しむ兎に云いました。

「すぐに河口に行き、淡水で身体を洗って、河口に生えるガマの穂の花粉を採って敷いて、その花粉の上で寝返りして転がれば、あなたの肌は元の通りに治るでしょう」

1304
大国主命の教えのとおりにすると、兎は元の姿にもどりました。

古来、ガマの穂には治血、治痛佐用があるとされ、日本神話に登場した最初の薬であり、大国主命は最初のお医者様でもあります。

1702
ガマの上に付いているのが雄花穂です。(花粉を出しています)

(雄花穂と雌花穂が離れているので「ヒメガマ」という種類になります)

1703
雄花穂です。(花粉が飛んでいます)

1704
下に付くのが雌花穂で、先端の雄花穂が散ってしまうと、残った雌花穂が熟して茶色になります。

1305
雌花穂です。

雄花穂が花粉を飛ばして散ってしまった後も、雌花穂は成長して大きくなり茶褐色の穂をつけます。

白兎海岸で見られる他の植物も、先に雄花が散ってしまい、雌花が残るものが多いようです(コウボウムギ、コウボウシバ、ネムノキ・・・)

そして、兎が身体を洗ったとされる河口が、御身洗池(みたらしのいけ)です。

1306
古代の頃は、周辺の河川や池とも繋がっており、河口の流出口だったと云われます。

|

« 白兎海岸清掃 「白兎あすなろ」職員皆様 | トップページ | 雨の白兎海岸に咲く橙色の花 »

白兎神社」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 白兎神社のガマ:

« 白兎海岸清掃 「白兎あすなろ」職員皆様 | トップページ | 雨の白兎海岸に咲く橙色の花 »